雨のち音 / 木陰 【UNSHAPE Art Festival】
- unshapertd
- 2020年7月19日
- 読了時間: 4分
更新日:2020年7月20日

【作者情報】
木陰
twitter:@hinata_bocco7
suzuri:https://suzuri.jp/___moku
【作品情報】
タイトル:雨のち音
イラスト(ipad使用)
制作3時間
作品のテーマ
音楽
作品に込めた思い
いい音に触れれば、自ずとことばが降ってくる。しとしと、ざあざあ、ぽつりぽつり、と。
音楽そのものを表現出来る程の愛も表現力も持ち合わせていない。
ただ、やさしく降らせてもらった雨がある。
それは傘の要らない雨であり、それでいて気まぐれに差してみれば、帆を伝い露先から零れたそれはうみとなり、夜空の月を映してしまう。
美しいものは、美しいものを呼び起こす。
音楽の齎すすべてのものに敬意を込めて描きました。
作品のこだわり自身で気に入っているところ
美しいものさえ持つ歪さを表現するため雨をほんのり揺らしてみたり、音の齎すものに焦点が当たるようにと少女の視線を水面に移してみたりと、ちいさく遊びました。
自身でもっとこうすればよかったというところ
次また機会があるのなら、モノクロで表現してみたいなあ。
着想/インスピレーションはどこから湧きましたか
好きで好きで堪らない音を何度も聴いて、やさしい気持ちで描きました。
テーマ「音楽」に対する解釈
音そのものの意味や価値を確かめるためにあらゆる表現が存在し、それらが存在するために音は形を持たず生まれたのかなと思います。
同時に、例えばことばは人伝いでしか遠くに歩いていけないけれど、音はと言われればわたしたちを取り巻く空気が遠くへ運び、そこに想いや願いが乗ればもっともっと遠くまで連れて行く。
引かれる手の温もりや連れられた場所、そこから見える景色のような不確かなものを表現するために確かにわたしたちは生きているのだと、表現という名の解釈をし続けるのだと思っています。
UNSHAPEのArt Festivalに参加した感想
自由に表現していいよと許されることは、表現者にとってご褒美の様なものです。
描くというテーマと向き合う行為も勿論好きですが、応募された作品ひとつひとつと向き合う時間もまた、とても大事にしたいなと思う時間でした。
その一部で在れたことが光栄ですし、表現することをし続けてきた人生まるごと抱き締めたくもなりました。ありがとうございます。
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表現するという行為は、自分という輪郭をなぞることのように思っています。誰かに何かを伝えたいというより、先ずはわたしの為に表現し続けたい。
日々、遺書を書くような気持ちで、それはそれは大事に。あわよくば、誰かの表現に手を添えられるような表現者になれたのなら嬉しいです。拙い表現で良ければ、作品はご自由にお使いください。
作品を鑑賞した皆様から寄せられたコメント 一部抜粋
"作者のかたの「音楽」を捉え方とその表現の仕方がいちばん素敵だなあと感じました。"
すごく好みのタッチと雰囲気でした。傘からこぼれる雫がキラキラと素敵な音に変わっている気がして、憂鬱な雨の日も吹き飛ぶような絵でした!
可愛らしくもあり、幻想的にデザインされていることで、その世界観に吸い込まれる感覚になりました。
やわらかな曲線美。色合いと重なり合い、とても優しい気持ちになれる。こんな雨の日だったらいいな
Later talk
今回の木陰さんの作品には、なんとさらにストーリーがあります。
鑑賞者の方から寄せられたメッセージ
「音楽と雨のテーマでストーリーを作って欲しい。」
というコメントを受けて、木陰さんが新たな作品を作ってくださいました。
作者ツイート引用
「音楽と雨をテーマに物語を作って欲しい。」先日描いた絵に残してもらったことばです。
折角ならことばでお返ししたいと筆を執り、#雨が鳴く音が降る というタグも作ってみました。
もし良ければ貴方にとっての『音楽と雨』をお裾分けして欲しい。どんな表現でもいいんだ。皆で梅雨を宥めてあげようね。


以下 UNSHAPE代表 藤色のトキより
誰でも表現者になれるし、正解も不正解もなく誰かの心にアートを通じて何かが届いた結果があのコメントの数々なのだと思います。
それに真摯に向き合ってくれて、一つの画から物語が生んでくれた。そんな素敵なこと誰も想像しなかったと思います。
感謝をしなければならないのはこちらの方です。
木陰さんの作品はどれも生きていて、感情、雰囲気、呼吸、それが伝わってくるようなそんな気がします。
その子達が別の場所で輝くことで更に愛される作品になると思います。
本当に素敵な経験をさせてくださりありがとうございます
UNSHAPE代表 藤色のトキ
Artでさらに拡がる輪
7月20日現在、木陰さんのtweetをきっかけに、
をキーワードに多くの方が文字を綴ってくれています。
UNSHAPEが従来より目指していた、ARTを通じてコミュニケーションが生まれること。
ARTを通じて人とヒトのつながりが生まれること。
そうした動きが拡がっています。
ART Festivalを運営していた担当として、本当に感涙ものであり、本当に嬉しいことです。
是非この作品をみて何かを感じた方は、この機会に何かしら表現してみてはいかがでしょうか。
改めて、木陰さん、木陰さんにコメントをくださった方、木陰さんの動きに追随してくださった表現者の皆様。
心より感謝いたします。
UNSHAPE Art Festival担当 ど(い)
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