Nulife / cabbadog 【 UNSHAPE Art Festival 】
- unshapertd
- 2020年7月21日
- 読了時間: 4分

【作者情報】
活動名: cabbadog
【作品情報】
タイトル:Nulife
作品形態:写真
制作期間(構想29日と19時間、制作1時間)
作品のテーマ
「自分以外の目に映る音楽」
これがこの作品の全体としてのテーマです。
自分は音楽に対しての知見や、
興味・関心の度合いはかなり低いほうです。
それでも自分が辛い時、悲しい時、楽しい時に流れていた音楽は、
一生覚えていられるほど心に残るものです。
そんな一瞬一瞬で感じたことや、
誰かと想いを共有したりした時間を思い出させてくれるような作品にしようと思いました。
もっと言えば、Spoonというネット上の場で様々な方々と出会うことで、
なんとなく、自分の日常の中の音楽の「触れ方」が変わりました。
それは自分一人では経験できない変化です。
そのため、一人でつくろうとは思わず、
共同制作という形をとろうと思いました。
自分以外の誰かの想像力や感性、
個性に出会えたからこそ生み出せるものを表現したいと思いながら制作しました。
着想
最初は、「自分が音楽をどう捉えているのか?」ということばかり考えていました。
その過程で、「音楽?そんなに知らないけど、他の人ってどう見てるんだろ?」と考えるようになりました。
自分ではなく、他人の立場になってみたら、
それまで浮かんでこなかった「音楽」の捉え方ができるかもしれない。
そう考えた結果、
・自分以外の誰かの目に映る音楽
を写真で表現しようと思ったのがきっかけです。
着想段階ではひとつの目にしようと目のモデルをきりこ犬に依頼しましたが、
思いきって目を4つにした点は彼女の提案によるものです。
賢いきりこ犬さんコメント
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“音楽をどう捉えているの?”というのを軸に制作物を見た時に、
私が音楽に触れるシーンはひとつじゃないという気づきから今回の発想に至りました。
・ただそのステージに見入ってしまう瞬間
・自分の手を伸ばして音楽に触れようとする瞬間
・音楽の中で自分と空間が溶け合う瞬間
・私の見るただの日常を一瞬で彩る瞬間
その4つが “わたしの見ている音楽” でした。
この作品の制作や音楽を生で聴くことのできない時間を通して、
音楽は五感すべてを使って楽しむものだと再認識し、改めてその偉大さを感じることができました。
賢いきりこ犬
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制作方法
実写でモデルの目を撮影し、
その後、いくつかの音楽シーンの素材を黒目の部分に合成しました。
使用したツールはPhotoshopです。
作品を観賞した皆様の感想 一部抜粋
音楽をテーマに作品を作るとしたら、音楽を抽象化して表現する、もしくは音を奏でる楽器などをモデルに描く人が多いと思うのです。私が創作するならそう作るし、実際そのような作品が多かったように見えます。そんななかで、この作品は、異色でした。音に触れているシーンを瞳に描くことで、この瞳の持ち主が今音楽を聴いているということを想起させるなんて…。瞳に映るシーンが1つではなく4つあることで、音楽は無数にあること、触れる機会も様々であることを感じさせられました。それぞれのシーンで聴いてる音を想像しながら鑑賞するのも楽しく、能動的に作品と向き合えました。
独創的な着想と
鑑賞者を能動的に作品と向き合わせる点
がこの作品を1番に選んだ理由です。
一人ひとり音楽の映り方が違い、それぞれの捉え方それぞれの見方がある事を表現していて、多くの事を考えさせられた
UNSHAPE Art Festivalに参加した感想
自分が出展したことよりも
独自の視点と発想力、想像力、
さまざまな個性と出会えたことの方が価値がある。
そう感じることができました。
【最後に】
音楽を奏でることでしか伝えることができないことがあるように、
イラストでしか描けないものがありますし、
写真でしか映し出せないものがあります。
言葉でしか紡げないものがあるし、
映像でしか捉えられないものがあります。
それは「人」に置き換わったとしても一緒で、
僕には僕にしか表現できないものがあり、
それだけは出し切りたいと思っていました。
その結果として、
想像を遥かに超える多くの方に見ていただき、
評価していただいたことを大変嬉しく思います。
開催していただいたUNSHAPE関係者のみなさま
そして、作品をみていただいた全てのみなさま。
本当にありがとうございました。
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